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【孟子】人はピンチにこそ、その真価が問われる

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「窮すれば即ち独りその身を善くし、達すれば即ち兼ねて天下を善くす」

(孟子)

窮地に立ったときこそ自分のあり方をしっかりとさせ、己がある程度完成した際には、今度は世の中を良くしよう、といった意です。かの渋沢栄一氏は著書『論語と算盤』でこの孟子のこの言葉を引用し、社会を良くするには、まずは己がしっかりとしていなければならない、と説きます。

渋沢栄一『論語と算盤』KADOKAWA

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人は窮地に立った時にこそ、その真価が問われるものだと思います。普段から人にやさしく接することは、言えばたやすいことかもしれません。一方でピンチで切羽詰まったときに同じように他人に優しく接することができるのか、ここはなんだか自身が持てないですね。

せんぱい

状況によって人柄が変わっちゃうことってあるよね

人はそもそも、状況によって「自分」を使い分ける生き物。仕事の自分とプライベートの自分はおそらく違うはず。その上で人として芯の部分ではブレない。例えばいつでも感謝の気持ちを持っているとか、あらゆる考えを尊重するとか、そんなブレない人間がかっこいいと思います。

「窮すれば即ち独りその身を善くし、達すれば即ち兼ねて天下を善くす」

孟子

孟子はこの言葉の後半の部分で天下、この世の中についても言及しています。自分がある程度完成しても社会がより良くなるために頑張れよ、というメッセージでしょう。自分という器を満たすだけでなく、今度は社会という器を満たしていく。社会という器は人間個人の器と比べると随分と大きなものですね。それを満たしていく。つまり人間の成長には終わりはないのです。

野中根太郎:訳『孟子』誠文堂新光社

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成長は止めたらそこで終わり。成長のリミットを決めるのは自分である。そのように考え行動するのがプロ雀士で長く第一線で活躍している多井隆晴さんです。麻雀をやったことのある人は特に分かると思いますが、運の要素が勝敗にとても影響する競技。強い待ちで早い巡目でリーチしても弱い待ちの人に追いつかれてアガられてしまうこともあります。理不尽は麻雀の常。努力が結果に結びつきにくいスポーツともいえます。

多井隆晴『多井熱』竹書房

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だからといって努力しなくていいのか、ということ。どんなことも必ず努力の先に結果がある。麻雀とは「終わりのないレベル上げの世界」であると多井プロは言います。本人はあまり表には出しませんが、裏ではものすごく研究を続けている人だと思います。

「窮すれば即ち独りその身を善くし、達すれば即ち兼ねて天下を善くす」

孟子

どんな時でもブレない軸のある人間がかっこいい。でも実際にやってみるとなかなか難しい。実際に街中でまっすぐ歩いてみるとわかります。自分の体の軸に意識を集中させて歩いてみる。すると事あるごとに体が左右に流されてしまう。まっすぐ歩くのって意外と難しい。

日本の伝統芸能である能の世界では、まっすぐブレずにあるくのが良しとされています。能の極意を書物として体現したのが世阿弥の『風姿花伝』です。

こうはい

ぼくの好きな紅茶飲料の商品名に似てるから本屋で手に取ったんだよね。

風姿花伝のキーワードは「花」。私だとここでイメージする花は桜ですが、「花」とは移りゆくもの。種が成長し、花を咲かせ、やがて散っていく。その過程のすべてに意味があり美しい。花が美しいのはそこに“変化”があるからだといえます。

世阿弥『風姿花伝』水野総:訳 PHP研究所

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「秘すれば花」という言葉があります。物事のハイライトともいえる一番の盛り上がりの部分は最後まで隠しておき、適切な場面でのみ見せなさい。また全てを見せるのではなく必要最低限だけみせなさい、ということ。いわば「チラ見せ」です。すべてを見せないからこそ趣があっておもしろい。また、物事の本質、芸の本質とは人間の五感では味わいつくせないほど深淵なものだともいえるでしょう。『風姿花伝』は能の秘伝書でありながら人間の成長についても言及されていて、ビジネス書としても一読の価値があると思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。

本日も皆さんにとって実りある1日となりますように

今回登場した本たち

渋沢栄一『論語と算盤』KADODAWA

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野中根太郎:訳『孟子』誠文堂新光社

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多井隆晴『多井熱』竹書房

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世阿弥『風姿花伝』水野総:訳 PHP研究所

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渋沢栄一氏は生涯で多くの企業の設立に携わり、現在でも167社が存続している。

(2024年7月現在)(新一万円札の肖像・渋沢栄一 設立に関わり現存する企業は167社

多井隆晴氏は麻雀の最高峰の大会である「麻雀日本シリーズ」で2015年、2016年の連覇に加え2021年を含め3回優勝している。(2025年1月13日現在)

麻雀日本シリーズ 歴代優勝者

『風姿花伝』は世阿弥(1363?-1443)が記した我が国最古の演劇論

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